当センターに来られる患者さんの大半が、整骨院や整体に行った経験があり、色々な所を転々とされていた方も多数おられます。
その患者さんが一様に言うのが、痛みや悩みの原因は骨盤(仙腸関節)の歪みだと言われたと言うことです。
歪みを治せば痛みも無くなりますので定期的に来て下さいと言われ、来週の予約を勝手に入れられて断れないって事もよく聞きます。
そこで少し考えて見たいのですが、全ての痛みが骨盤の歪みが原因なのでしょうか?
皆さんは、どのように思いますか?
常識で考えて、そんな筈がありません。
そもそも、骨盤(仙腸関節)はほとんど歪みません。(医歯薬出版の「人体の構造と機能」には、下肢帯である寛骨は、体幹の仙骨と広くしっかりとした関節[仙腸関節]をつくる。この関節は、ほとんど可動性のない半関節であると書かれていますし、MDP出版の「基礎運動学」には、仙腸関節は半関節で、関節面は繊維軟骨でおおわれ、関節包は骨膜と密着し、前・後仙腸靭帯で補強されて、可動性はほとんどないと書かれています。動いても、1、2㎜だと言われています。)ただし、骨盤の歪みが原因の痛みもあります。それは、これからの時期に多くなる症状で、タイヤ交換など重たい物を持った状態で捻ることで起こる、仙腸関節捻挫です。それに対しては当センターでも矯正します。逆に言うと、通常、骨盤の歪みが原因の痛みは、これ位しかありません。(産後の恥骨結合の歪みや、事故、病気などは除きます。)
体全体のバランスの悪さでの痛みは多数ありますが。
その説明を患者さんにすると、足の長さが違うと言われたとの返答が帰ってきます。それを根拠に骨盤が歪んでいると説明されているようです。
足の長さを測る行為を、レグチェックといいます。当センターでも実施します。しかし、レグチェックを用いるのは上に書いた特別な状態位です。
そもそも、足の長さが変わるのは、骨盤の歪みだけのせいではなく、日頃から重心が片方にかかる事により、片側の筋肉が緊張し、骨盤だけではなく、お尻や下肢の筋肉を上方に引き上げます、それにより、足の長さがかわるのです。
その証拠に、ベッドで骨盤矯正をして足の長さを揃えてもらっても、ベッドから一歩降りたら足の長さは変わります。
ためしに、骨盤矯正をしてもらってから、別の整体で、矯正を受けた事を告げずに見てもらって下さい。
歪んでますと言われますので。
歪みが気になる方は、日頃の立ち方、重心のかけ方を逆にするだけで改善します。
患者さんの中には、膝が痛いのも骨盤の歪みが原因だと言われ、通院していた方もおられます。
実際に有った話ですが、膝が痛くなり整体に行ったら、骨盤の歪みが原因だと言われ、しばらく通院したが一向に改善せず、紹介で当センターに来られたのですが、膝の検査で必須の、アプレーテストをしてみた所、陽性でした。その患者さんは膝を捻った事による軽度の側副靭帯損傷と半月板損傷だったのです。
膝の捻れてる部分を調整し、キネシオテーピングで補強して、冷やす様に指示をして、捻らない様に気を付けもらったら、すぐに改善したそうです。
膝痛も、腰痛も、肩こりも、原因は様々です。原因を骨盤の歪みにされていたのでは、改善する訳がありません。
最近では、太る原因まで骨盤の歪みのせいにされています。
皆さんは、医学書にしっかりと書かれている文章と。根拠もなく、整体師が言っているだけの言葉。どちらが信用できますか?
当センターでは、全ての痛みに検査をし、医学書を使って分かりやすく説明するので、安心感、納得感が違います。
もし骨盤の歪みが原因だと言われ通院されているのでしたら、是非、当センターも選択肢に入れていただけると幸いです。